○玉野市情報公開条例
平成11年12月22日
条例第24号
目次
第1章 総則(第1条―第4条)
第2章 行政文書の開示(第5条―第16条)
第3章 審査請求(第16条の2―第21条)
第4章 補則(第22条―第27条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、行政文書の開示を請求する市民の権利に基づき、行政文書の開示について必要な事項を定めることにより市民の知る権利を保障し、行政運営の公開性の向上を図り、市の諸活動を市民に説明する義務が全うされるようにするとともに、市政に対する市民の理解と信頼を深め市民の市政への参加を促進し、もって地方自治の本旨に即した市政運営に寄与することを目的とする。
(1) 実施機関 市長、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会、水道事業管理者、消防長及び議会並びに市が設立した地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)をいう。
(2) 行政文書 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画、写真、フィルム及び磁気テープその他これに類するものであって、当該実施機関の職員(市が設立した地方独立行政法人の役員を含む。以下同じ。)が組織的に用いるものとして、実施機関が保有しているものをいう。
(3) 開示 閲覧若しくは視聴に供し、又は写しを交付することをいう。
(一部改正〔令和3年条例5号〕)
(実施機関の責務)
第3条 実施機関は、この条例の運用に当たっては、行政文書の開示を請求する市民の権利を十分に尊重し、情報の適正な作成及び保存に努めるとともに、個人に関する情報が十分に保護されるよう最大限の配慮をしなければならない。
(利用者の責務)
第4条 この条例の定めるところにより行政文書の開示を請求するものは、この条例により認められた権利を正当に行使するとともに、行政文書の開示によって得た情報を、第1条の目的に即して適正に使用しなければならない。
第2章 行政文書の開示
(開示を請求できるもの)
第5条 何人も、この条例の定めるところにより、実施機関に対して行政文書の開示を請求することができる。
(一部改正〔平成30年条例23号〕)
(開示請求及び審査)
第6条 前条の規定により行政文書の開示の請求(以下「開示請求」という。)をしようとするものは、次に掲げる事項を記載した所定の開示請求書を実施機関に提出しなければならない。
(1) 氏名又は名称及び住所又は事務所若しくは事業所の所在地並びに法人その他の団体にあってはその代表者の氏名
(2) 請求しようとする行政文書を特定するために必要な事項
(3) 前2号に掲げるもののほか実施機関が必要と認める事項
2 実施機関は、前項の請求書が到達したときは遅滞なく審査を開始し、請求書の記載事項に不備がある場合又は形式上の要件に適合していない場合は、速やかに、開示請求をした者に対し相当の期間を定めて開示請求の補正を求め、又は開示請求を拒否しなければならない。
(行政文書の開示義務)
第7条 実施機関は、開示請求があった場合は、開示請求に係る行政文書に不開示情報が記録されているときを除き、開示請求をしたもの(以下「開示請求者」という。)に対し、当該行政文書を開示しなければならない。
(1) 法令又は条例(以下「法令等」という。)の規定により、公にすることができないとされている情報
(2) 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項をいう。)により、特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)のうち一般に公表を望まない正当な理由があると認められるもの又は特定の個人を識別することはできないが、公にすることによりなお個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
ア 法令等の規定により、又は慣行として公にされている情報又は公にすることが予定されている情報
イ 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることがより必要であると認められる情報
ウ 当該個人が公務員等(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家公務員(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第4項に規定する行政執行法人の役員及び職員を除く。)、独立行政法人等(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13年法律第140号)第2条第1項に規定する独立行政法人等をいう。以下同じ。)の役員及び職員、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第2条に規定する地方公務員並びに地方独立行政法人の役員及び職員をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職及び当該職務遂行の内容に係る部分
(3) 法人その他の団体(国、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。以下「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、次に掲げるもの。ただし、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることがより必要であると認められる情報を除く。
ア 公にすることにより、当該法人等又は当該個人の競争上の地位、財産権その他正当な利益を害するおそれがあるもの
イ 実施機関の要請を受けて、公にしないとの条件で、任意に提供されたものであって、法人等又は個人における通例として公にしないこととされているもの、その他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの
(4) 公にすることにより、犯罪の予防及び捜査、人の生命、身体又は財産の保護その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると実施機関の長が認めるに足りる相当の理由がある情報
(5) 市と国、独立行政法人等、他の地方公共団体、地方独立行政法人、その他公共団体又は公共的団体(以下「国等」という。)との間における協議、協力、依頼等に基づいて実施機関が作成し、又は取得した情報であって、公にすることにより、市と国等との協力関係又は信頼関係が損なわれるおそれがあるもの
(6) 市の内部又は市と国等との間における審議、検討又は協議等に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に市民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え、若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの
(7) 実施機関の行う事務、事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務、事業の性質上、当該事務、事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの
ア 監査、検査又は試験に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ
イ 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、市の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ
ウ 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ
エ 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ
オ 市が経営する企業又は地方独立行政法人に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ
(一部改正〔平成27年条例28号・30年23号・令和3年5号〕)
(部分開示)
第9条 実施機関は、開示請求に係る行政文書の一部に不開示情報が記録されている場合において、不開示情報が記録されている部分を容易に区分して除くことができるときは、開示請求者に対し、当該部分を除いた部分につき開示しなければならない。ただし、当該部分を除いた部分に有意の情報が記録されていないと認められるときは、この限りでない。
(公益上の理由による裁量的開示)
第10条 実施機関は、開示請求に係る行政文書に不開示情報が記録されている場合であっても、公益上特に必要があると認めるときは、開示請求者に対し、当該行政文書を開示することができる。
(行政文書の存否に関する情報)
第11条 実施機関は、開示請求に対し、当該開示請求に係る行政文書が存在しているか、又は存在していないかを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、当該行政文書の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。
(開示請求に対する措置)
第12条 実施機関は、開示請求に係る行政文書の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨及び開示の実施に関し必要な事項を書面により通知し、速やかに開示しなければならない。
2 実施機関は、開示請求に係る行政文書の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき及び開示請求に係る行政文書を保有していないときを含む。)は、開示しない旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、実施機関は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、開示請求があった日の翌日から起算して45日を限度として、その期間を延長することができる。この場合において、実施機関は、開示請求者に対し、遅滞なく、延長後の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。
(第三者保護に関する手続)
第14条 実施機関は、開示請求に係る行政文書に市及び開示請求者以外の者(以下「第三者」という。)に関する情報が記録されているときは、開示決定等をするに際し、当該第三者の意見を聴くことができる。
2 実施機関は、開示請求に係る行政文書に第三者に関する情報が記録されている場合において、第8条第2号ただし書イ若しくは第3号ただし書又は第10条の規定によりこれを開示しようとするときは、開示の決定に先立ち、当該第三者に対し、書面で、所定の事項を通知して、意見を述べる機会を与えなければならない。
3 前2項に定める手続がとられた場合において、当該行政文書を開示するときは、実施機関は、開示の決定と開示を実施する期日との間に少なくとも2週間を確保するとともに、開示の決定後速やかに、当該第三者に対し、書面で、所定の事項を通知するものとする。
(一部改正〔平成28年条例2号〕)
(開示の方法)
第15条 行政文書の開示は、文書、図画又は写真については閲覧又は写しの交付により、フィルム、磁気テープその他これに類するものについては規則で定める方法により行うものとする。ただし、当該行政文書の保存に支障が生じるおそれがあると認められるとき、その他正当な理由があるとき及び第9条の規定により部分開示を行うときは、行政文書を複写したものにより開示することができる。
(費用負担)
第16条 この条例の規定による行政文書の閲覧及び視聴に係る手数料は、無料とする。
2 この条例に定める行政文書の写しの交付を受けるものは、当該写しの作成及び送付に要する費用を負担しなければならない。
第3章 審査請求
(一部改正〔平成28年条例2号〕)
(市が設立した地方独立行政法人に対する審査請求)
第16条の2 市が設立した地方独立行政法人がした開示決定等又は市が設立した地方独立行政法人に対する開示請求に係る不作為について不服がある者は、当該地方独立行政法人に対し、審査請求をすることができる。
(追加〔令和3年条例5号〕)
(審査請求に関する手続)
第17条 開示決定等又は開示請求に係る不作為に対して行政不服審査法(平成26年法律第68号)に基づく審査請求があった場合は、次の各号のいずれかに該当するときを除き、当該審査請求に係る実施機関は、遅滞なく、玉野市情報公開・個人情報保護審査会条例(令和4年玉野市条例第24号)第1条に規定する玉野市情報公開・個人情報保護審査会に諮問し、その答申を尊重して、当該審査請求に対する裁決をしなければならない。
(1) 審査請求が不適法であり、却下するとき。
(2) 審査請求の全部を認容し、当該行政文書の開示の決定をするとき(当該開示決定等について反対する旨の意見が述べられているときを除く。)。
2 前項の審査請求については、行政不服審査法第9条第1項の規定は、適用しない。
3 第1項の規定による諮問は、行政不服審査法第9条第3項において読み替えて適用する同法第29条第2項の弁明書の写しを添えてしなければならない。
(一部改正〔平成28年条例2号・30年23号・令和4年24号〕)
(諮問をした旨の通知)
第17条の2 前条第1項の規定により諮問をした実施機関(以下「諮問実施機関」という。)は、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
(1) 審査請求人及び参加人(行政不服審査法第13条第4項に規定する参加人をいう。以下この章において同じ。)
(2) 開示請求者(開示請求者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
(3) 当該行政文書の開示について反対する旨の意見を述べた第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
(追加〔平成28年条例2号〕)
(1) 開示決定に対する第三者からの審査請求を却下し、又は棄却する裁決
(2) 審査請求に係る開示決定等(審査請求に係る行政文書の全部を開示する旨の決定を除く。)を変更し、当該審査請求に係る行政文書を開示する旨の裁決(第三者である参加人が当該行政文書の開示に反対の意思を表示している場合に限る。)
(追加〔平成28年条例2号〕)
第18条から第21条まで 削除
(削除〔令和4年条例24号〕)
第4章 補則
(一部改正〔令和4年条例24号〕)
(他の制度との調整)
第22条 行政文書の閲覧若しくは縦覧又は行政文書の謄本、抄本その他の写しの交付の手続が別に定められている場合における当該行政文書の開示については、その定めるところによる。
(利便の提供)
第23条 市長は、この条例の円滑な運用を確保するため、資料の提供その他開示請求をしようとするものの利便を考慮した適切な措置を講じるものとする。
(運用状況の公表)
第24条 市長は、この条例の運用状況について、規則で定めるところにより毎年度公表しなければならない。
(情報公開の総合的な推進)
第25条 市長は、この条例に定める行政文書の開示のほか、情報の提供その他の情報公開に関する施策の充実を図り、市民に対する情報公開の総合的な推進に努めるものとする。
(出資法人への協力要請)
第26条 市長は、市が資本金等を2分の1以上出資している法人に対し、この条例に基づく市の施策に準じた措置を講ずるよう協力を要請するものとする。
(委任)
第27条 この条例に定めるもののほか必要な事項は、市長その他の実施機関が別に定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成12年4月1日から施行する。
(適用)
2 この条例に基づく行政文書の開示は、この条例の施行の日以後に作成し、又は取得した行政文書について適用し、この条例の施行の日前に作成し、又は取得した行政文書については、文書目録が作成されたものから適用する。
附則(平成17年3月24日条例第4号)
この条例は、平成17年4月1日から施行する。
附則(平成19年3月22日条例第4号)
この条例は、平成19年4月1日から施行する。
附則(平成19年9月25日条例第26号)抄
(施行期日)
1 この条例は、郵政民営化法の施行の日から施行する。ただし、第1条中、証券取引法を金融商品取引法に改める規定及び第2条第1項第5号を削り以下の号を繰り上げる改正規定は、平成19年9月30日から施行する。
附則(平成27年6月29日条例第28号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成28年3月23日条例第2号)
この条例は、平成28年4月1日から施行する。
附則(平成30年6月25日条例第23号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成30年7月1日から施行する。
(玉野市情報公開条例及び玉野市個人情報保護条例の一部改正に伴う経過措置)
2 この条例の施行の際現に第1条の規定による改正前の玉野市情報公開条例(以下「旧情報公開条例」という。)第18条第3項の規定により委嘱された玉野市情報公開不服審査会の委員及び第2条の規定による改正前の玉野市個人情報保護条例(以下「旧個人情報保護条例」という。)第28条第3項の規定により委嘱された玉野市個人情報保護不服審査会の委員である者は、それぞれ、この条例の施行の日に、第1条の規定による改正後の玉野市情報公開条例第18条第3項の規定により玉野市情報公開・個人情報保護審査会の委員として委嘱されたものとみなす。この場合において、その委嘱されたものとみなされる者の任期は、同条第4項の規定にかかわらず、旧個人情報保護条例第28条第3項の規定により委嘱された玉野市個人情報保護不服審査会の委員としての任期の残任期間と同一の期間とする。
3 旧情報公開条例の規定による玉野市情報公開不服審査会の委員であった者又は旧個人情報保護条例の規定による玉野市個人情報保護不服審査会の委員であった者に係るその職務上知り得た秘密を漏らしてはならない義務については、この条例の施行後も、なお従前の例による。
4 玉野市情報公開条例第13条第1項の開示決定等(以下この項において単に「開示決定等」という。)又は同条例第6条第1項の開示請求(以下この項において単に「開示請求」という。)に係る不作為についての審査請求であって、この条例の施行前にされた開示決定等又は開示請求に係る不作為に係るものについては、なお従前の例による。
5 前項の規定により、玉野市情報公開不服審査会がすべき行為又は玉野市情報公開不服審査会に対してすべき行為については、この条例の施行後は、玉野市情報公開・個人情報保護審査会がすべきものとし、又は玉野市情報公開・個人情報保護審査会に対してすべきものとする。
附則(令和3年3月22日条例第5号)抄
(施行期日)
1 この条例は、地方独立行政法人玉野医療センターの成立の日から施行する。
(玉野市情報公開条例の一部改正に伴う経過措置)
2 この条例の施行の際現にされている第5条の規定による改正前の玉野市情報公開条例(以下「旧公開条例」という。)に基づく行政文書の開示の請求その他の手続のうち、市が設立した地方独立行政法人が他の実施機関から承継した行政文書に係るものについては、当該地方独立行政法人に対してされた同条の規定による改正後の玉野市情報公開条例(以下「新公開条例」という。)に基づく行政文書の開示の請求その他の手続とみなす。
3 この条例の施行前に旧公開条例に基づく実施機関がした処分その他の行為で市が設立した地方独立行政法人が他の実施機関から承継した行政文書に係るものについては、新公開条例に基づく当該地方独立行政法人がした処分その他の行為とみなす。
附則(令和4年12月19日条例第24号)抄
(施行期日)
第1条 この条例は、デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律(令和3年法律第37号)附則第1条第7号に掲げる規定(同法第51条の規定に限る。)の施行の日から施行する。