○玉野市ペット霊園等の設置の許可等に関する条例
令和3年12月22日
条例第28号
(目的)
第1条 この条例は、ペット霊園等の設置及び管理が適正に行われるために必要な事項を定めることにより、市民の生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ることを目的とする。
(1) ペット 犬、猫その他の愛がん用に飼育される動物(化製場等に関する法律(昭和23年法律第140号)第1条第1項に規定する獣畜を除く。)をいう。
(2) 墳墓 ペットの死体を埋葬し、又はペットの焼骨を埋蔵する施設をいう。
(3) 納骨堂 ペットの焼骨を収蔵する施設をいう。
(4) 火葬施設 ペットの死体を火葬する設備(以下「火葬設備」という。)を有する施設をいう。
(5) ペット霊園 墳墓、納骨堂若しくは火葬施設又はこれらを併せ有する施設をいう。ただし、専ら自己の利用に供する目的で設置するものを除く。
(6) ペット霊園設置者 第4条第1項の許可を受けてペット霊園を設置する者をいう。
(7) 移動火葬車 道路交通法(昭和35年法律第105号)第2条第1項第9号に規定する自動車であって、火葬設備を搭載したものをいう。
(8) 移動火葬事業者 第4条第4項の許可を受けて業として移動火葬車を使用してペットの死体を火葬する者をいう。
(9) 近隣住民等 ペット霊園の敷地(設置予定地を含む。以下「敷地」という。)に隣接する土地の所有者及び当該敷地の境界から100メートル(納骨堂のみである場合にあっては50メートル、火葬施設を有する場合にあっては200メートル)以内の区域に存する建築物の所有者、管理者又は占有者並びに市長が第7条の説明会の対象とする必要があると認める者をいう。
(10) 住宅等 住宅、学校、保育所、病院(医院及び診療所を含む。)、社会福祉施設その他これらに類する施設をいう。
(設置者等の責務)
第3条 ペット霊園設置者は、当該ペット霊園の設置及び管理に際して、周辺の生活環境に及ぼす影響に配慮するとともに、近隣住民等との良好な関係を保つよう努めなければならない。
2 移動火葬事業者は、ペットの死体の火葬に際して、周辺の生活環境に及ぼす影響に配慮するとともに、近隣住民等との良好な関係を保つよう努めなければならない。
(設置等の許可)
第4条 ペット霊園を設置しようとする者は、あらかじめ、市長に申請し、その許可を受けなければならない。当該許可を受けたペット霊園の区域の変更(縮小を除く。)、区域内に墳墓、納骨堂若しくは火葬施設の新たな設置又は火葬設備の増設をしようとする場合も、同様とする。
2 前項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を市長に提出しなければならない。
(1) ペット霊園の名称
(2) ペット霊園の設置場所
(3) その他規則で定める事項
3 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
(1) 住民票の写し(法人にあっては登記事項証明書)
(2) ペット霊園の計画地付近の見取図
(3) その他規則で定める書類
4 市内において業として移動火葬車によりペットの死体を火葬しようとする者は、あらかじめ、市長に申請し、その許可を受けなければならない。移動火葬車を新たに導入(移動火葬車の台数を増やす場合を含む。)しようとする場合も、同様とする。
5 前項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を市長に提出しなければならない。
(1) 自動車登録番号又は車両番号
(2) 移動火葬車の保管場所
(3) その他規則で定める事項
6 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
(1) 住民票の写し(法人にあっては登記事項証明書)
(2) 移動火葬車の自動車検査証の写し
(3) その他規則で定める書類
(事前協議)
第5条 前条第1項の許可の申請をしようとする者(以下「申請予定者」という。)は、あらかじめ、規則で定めるところにより、市長に協議しなければならない。
2 市長は、前項の規定による協議において、当該申請予定者に対し、必要な指導及び助言を行うことができる。
(標識の設置)
第6条 申請予定者は、ペット霊園の設置又は区域等の変更等の計画を周知するため、規則で定めるところにより、当該計画地内の見やすい場所に標識を設置しなければならない。
2 申請予定者は、前項の規定により標識を設置したときは、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。
(説明会の開催等)
第7条 申請予定者は、規則で定めるところにより、近隣住民等に対し、ペット霊園の設置又は区域等の変更等の計画に係る説明会を開催しなければならない。ただし、説明会の開催が困難な場合は、戸別訪問を行うことにより説明会の開催に代えることができる。
2 申請予定者は、前項の説明会又は戸別訪問を完了したときは、遅滞なく、その概要を書面により市長に提出しなければならない。
(申請予定者の責務)
第8条 申請予定者は、前条の説明会又は戸別訪問において近隣住民等から協議の申出があった場合は、これに誠実に応じるよう努めなければならない。この場合において、申請予定者は、速やかにその協議内容を市長に報告しなければならない。
3 前2項の場合には、市長は、当該申請をした者に対し、許可の決定をしたときは許可書を交付し、不許可の決定をしたときは書面でその旨を通知しなければならない。
(設置場所の基準)
第10条 ペット霊園の設置場所は、次の各号に掲げる基準に適合するものでなければならない。ただし、市長が特別の事由があると認めたときは、この限りでない。
(1) 住宅等の敷地の境界から100メートル(納骨堂のみである場合にあっては50メートル、火葬施設を有する場合にあっては200メートル)以上の距離にあること。
(2) 申請予定者が所有する土地で、所有権以外の権利が存しないものであること。
(3) 飲料水を汚染するおそれがない等公衆衛生上支障がないこと。
(構造設備等の基準)
第11条 ペット霊園及び移動火葬車の構造設備等の基準は、次に掲げるとおりとする。ただし、市長が市民の生活環境の保全上支障がないと認めるときは、この限りでない。
(1) 墳墓、納骨堂、火葬施設及び移動火葬車は、規則で定める構造であること。
(2) ペット霊園の周囲は、障壁又は樹木で外部と明確に区分すること。
(3) ペット霊園の区域内に、必要に応じ、門扉、管理事務所、休憩所、便所、駐車場、緑地帯その他の施設を設けること。
(工事着手届)
第12条 ペット霊園を設置しようとする者が第4条第1項の許可に係る工事に着手しようとするときは、規則で定めるところにより、あらかじめ、その旨を市長に届け出なければならない。
(工事完了届及び中止届)
第13条 ペット霊園を設置しようとする者は、前条の工事が完了したときは、規則で定めるところにより、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。
4 ペット霊園を設置しようとする者は、当該ペット霊園の設置に係る計画及び工事を中止したときは、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。
(管理)
第14条 ペット霊園設置者及び移動火葬事業者は、第11条に掲げる基準に適合するようペット霊園及び移動火葬車の管理を行わなければならない。
2 ペット霊園設置者は、次に掲げる基準に適合するようペット霊園の管理を行わなければならない。
(1) ペット霊園及びその周辺を清潔に保持すること。
(2) ペット霊園内の施設が破損したときは、直ちに修理すること。
(3) ペット霊園の使用により生ずるばい煙、汚水、廃棄物等を適正に処理すること。
3 移動火葬事業者は、次に掲げる基準に適合するよう移動火葬車の管理を行わなければならない。
(1) 移動火葬車を清潔に保持すること。
(2) 移動火葬車が破損したときは、直ちに修理すること。
(3) 移動火葬車の使用により生ずるばい煙、汚水、廃棄物等を適正に処理すること。
(地位の承継)
第15条 ペット霊園設置者からペット霊園を譲り受けた者は、当該ペット霊園設置者の地位を承継するものとする。
2 ペット霊園設置者について相続、合併又は分割があったときは、相続人、合併後存続する法人、合併により設立した法人又は分割(当該ペット霊園の事業を承継させるものに限る。)により当該事業の全てを承継した法人は、ペット霊園設置者の地位を承継するものとする。
3 前2項の規定によりペット霊園設置者の地位を承継した者は、規則で定めるところにより、その日から起算して30日以内に、その旨を市長に届け出なければならない。
4 前3項の規定は、移動火葬事業者について準用する。
(廃止の届出)
第17条 ペット霊園設置者は、ペット霊園を廃止したときは、規則で定めるところにより、その日から起算して30日以内に、その旨を市長に届け出なければならない。
2 移動火葬事業者は、移動火葬車の使用を廃止したときは、規則で定めるところにより、その日から起算して30日以内に、その旨を市長に届け出なければならない。
(移動火葬事業者の遵守事項)
第18条 移動火葬事業者は、ペットの死体の火葬を行うときは、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
(1) 住宅等(火葬を依頼した者の住宅を除く。)から200メートル以上の距離にある場所とすること。
(2) 事前に火葬を行う土地の所有者の同意を得ること。
(3) 公園その他の公共施設の敷地内において火葬を行わないこと。
(4) 移動火葬車に火葬中である旨を標記した看板等を当該車両の外部から見やすい場所に設置すること。
(5) 移動火葬車に従業者を待機させ、当該移動火葬車を適正に管理すること。
(報告の徴収及び立入検査)
第19条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、ペット霊園設置者又は移動火葬事業者(以下「ペット霊園設置者等」という。)に対し、ペット霊園の設置及び管理の状況又は移動火葬車の設備及び使用の状況について報告若しくは資料の提出を求めることができる。
2 市長は、この条例の施行に必要な限度において、その職員にペット霊園若しくは移動火葬車又はペット霊園設置者等の事務所に立ち入らせ、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
3 前項の規定により立入検査を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
4 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(改善命令)
第21条 市長は、前条の規定による勧告を受けたペット霊園設置者等が正当な理由がなく当該勧告に従わないときは、期限を定めて、当該勧告に従うよう命ずることができる。
(許可の取消し)
第22条 市長は、次の各号のいずれかに該当する者の許可を取り消すことができる。
(2) 前条の規定による命令に従わない者
(使用禁止命令)
第23条 市長は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、ペット霊園の全部若しくは一部又は移動火葬車の使用の禁止を命ずることができる。
(1) この条例の手続によらず無断で、ペット霊園を設置若しくは変更した者又は移動火葬車を使用してペットの死体を火葬した者
(2) 前条の規定により許可を取り消された者
2 市長は、前項の規定による公表をしようとするときは、あらかじめ、その理由を当該ペット霊園設置者等に通知するとともに、意見を述べる機会を与えなければならない。
(委任)
第25条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の際、現にペット霊園を設置している者(以下「既存ペット霊園設置者」という。)及び現に市内において業として移動火葬車を使用してペットの死体を火葬している者(以下「既存移動火葬事業者」という。)は、この条例の施行の日から起算して3月以内に、規則で定めるところにより、届出書を市長に提出しなければならない。